パソコン上で失われてしまったデータを復元するソフトウエアはいくつかありますが、どれを選べばいいか迷っている方も多いとおもいます。
この記事ではおすすめのデータ復元ソフトウエアであるTenorshare社の4DDiG 無料版を実際に使用してみて、その実力をためした結果を報告します。
<結論>:4DDiGは確実にデータ復元できる信頼できるソフトウエアです。
Tenorshare 4DDiGとは
4DDiGはTenorshare社が開発したデータ復元ソフトウェアです。パソコン(Windows)での誤操作、システム障害、ウイルス感染などにより失われたデータを復元できます。データ回復の専門業者に頼まなくても自力でデータを回復できます。
内蔵のHDD/SSDだけでなく、誤ってフォーマットしてしまったUSBメモリやSDカードからデータを復元できます。2000種類以上のファイル形式に対応し、写真、動画、文書などの幅広いデータタイプの復元が可能です。無料版も提供されています。無料版は無料でデータ復元できるフリーウエアです。
その特徴を下にまとめてみました。
特徴
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その詳細
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高い復元率 | 先進的な復元アルゴリズムを使用されており、復元率は98%です。誤削除、フォーマット、システムクラッシュなど、さまざまなデータ損失シナリオからデータを復元できます。 |
幅広いデバイス対応 | 内蔵HDD/SSD、外付けHDD/SSD、USBドライブ、SDカード、デジタルカメラなど、さまざまなストレージデバイスからデータを復元できます。 |
幅広い対応ファイル形式 | 2000種類以上のファイル形式に対応しており、幅広いデバイスでのデータ復旧が可能です。 |
多様な復元シナリオ | 削除、フォーマット、パーティション紛失、システムクラッシュ、ウイルス攻撃など、さまざまなデータ消失シナリオに対応しています。 |
使いやすいインターフェース | 直感的でシンプルなインターフェースを提供しており、初心者でも簡単に操作できるように設計されています。 |
こちらのWebサイトの記事「SDカードをフォーマットしたらデータを復元できる無料ソフト3選」においても、4DDiGの優れた機能についてランキング形式で記載されています。
https://bit.ly/49GOwtB
4DDiGのインストール
早速4DDiGを使ってみましょう。4DDiG無料版はこの公式ホームページからダウンロードできます。
https://bit.ly/4gcVKIz
インストールはとても簡単です。インストール直後にはアニメーション風にメニューの使い方を紹介してくれます。ちょっとしたことですが、このあたりのユーザーインターフェースは「センスがいいな」と思いますし、実際に使うときに助かります。
- インストールは簡単で迷うようなことはないでしょう。すぐに終わります。
インストールは簡単ですぐに終わります - 最初に4DDiGを実行するとキャラクターがポップアップしてきて、クリックするメニューがどんな機能なのかを教えてくれます。
まず失ったデータが入っていたドライブを指定することを教えてくれます。 - 「次に」をクリックすることで主要なメニューが順に紹介されます。使い方の概要をこれで知ることができます。なかなか気が利いています。
主要なメニューが順に紹介されます - メニューの紹介が終わるとWebページが自動的に開かれ、ここでも簡単なチュートリアルが表示されます。これも分かりやすくてよいと思いました。
最後にWebページ上のチュートリアルが表示されます
インストール後にやっておきたいこと:復元容量を増やす
4DDiG 無料版は累計500MBまでしかファイルを復元できません。(例えば50MBのファイルであれば10ファイルまでしか復元できない)しかし、4DDiGをSNSでシェアすると、その最大容量は一気に1.5GBも増やすことができ、2GBまで復元可能です。その方法をご紹介します。
- 上部メニューのシェアマークをクリックしてください。(下図の矢印)
snsでシェアすると復元可能最大容量を増やすことができます - 出てきたメニューからFacebookかTwitter(X)か」どちらかをクリックします。私は下図のようにTwitter(X)でシェアしてみました。
Xでシェアしました - 4DDiGに戻るとちゃんと最大容量が1.5GB拡大されていました。
最大容量が1.5GB拡大されました(合計2GB)
2GBあればとりあえずは安心ですね。何回もシェアさせて少しずつ容量を増やしていくソフトウエアもある中で、一回のシェアで一気に容量が4倍になるのは良心的だと思います。
これはインストール直後でなくともできるので、何回か使ってみて納得してからシェアするという使い方でも大丈夫です。
フォーマットしてしまったSDカードやUSBメモリからファイルを復元する方法
それでは、データ復元の手順を解説していきます。まずどんな状況を作ってデータ復元を試したのかを先に説明します。
データ復元を始める前の状況
- USBメモリを使用しました。USBメモリには2つのファイル(画像ファイルと映像ファイル)だけが入っています。
2つのファイルが入っています - そのUSBメモリをフォーマットしました。
USBメモリをフォーマット
これでUSBメモリ内のファイルはすべて削除されました。
復元手順解説
このUSBメモリから先ほどの2つのファイルを復元できるか試してみたいと思います。
ファイル復元の流れ
4DDiGにおけるファイル復元のステップは下記のようになります。
[timeline title=”4DDiGによるファイル復元のステップ”]
[ti label=”STEP1″ title=”「ファイルあった場所」をスキャン”]復元したいファイルがあった場所を4DDiGがスキャンします。スキャンが終わると復元可能なファイルの候補を提示してくれます。[/ti]
[ti label=”STEP2″ title=”ファイルを指定して復元”]復元可能なファイルの一覧から復元したいファイルを選んで復元させます。[/ti]
[/timeline]
順に操作方法を解説します。
「ファイルあった場所」をスキャン
- スキャンする場所を指定する「ドライブ」、「SDカード」(USBメモリも含む)、「フォルダ」、「ゴミ箱」など、これからスキャンする場所を指定できます。今回はUSBメモリをスキャンしたいので「ドライブ」をクリックします。(あるいはこの場合は、その下にある「SDカード」を選んでも構いません。)
「ドライブ」をクリック - スキャンが始まります。スキャンの進行状況が表示されますので終了するまで待ちましょう。スキャン時間はデバイスの性能と容量に依存します。(今回使用したのがUSB2.0しか対応していない16GB USBメモりでしたのでスキャン時間は7~8分でした。)
スキャンが始まり進行しています スキャンが終了すると下記のように「スキャンが完了しました」が表示されます。「続く」をクリックしてください。
スキャン終了 - 4DDiGが見つけたファイル復元候補ファイルが表示されます。画像ファイル(.jpg)から復元しようと思いますので、「jpg」にチェックを入れます。選択したファイルのプレビューが右側に表示されますので目的のファイルかどうか確かめてください。間違いなさそうなので、右下の「復元」をクリックします。
この時多くの場合ファイル名までは復元されません。上図をよくみていただくとこのファイルは「ファイル名なし」というフォルダに入っています。その「ファイル名なし」の行をクリックすると下図のようにヒントマークと”「ファイル名なし」とは”というリンクが表示されます。そこをクリックするとTenorshare社の公式Webサイトでその意味と理由が説明されているページに行くことができます。こういう心配りが4DDiGの信頼感をあげてくれています。「ファイル名なし」の詳しい情報を知ることができます
Tenorshare社の公式Webサイト”「ファイル名なし」とは”
https://bit.ly/4gxUcsc
復元開始
- 「復元」をクリックしましたのでファイル復元が始まります。まず、復元したファイルをどこに置くかを聞いてきますので適切な場所を指定してください。ローカルのディスクだけではなくクラウドストレージも選ぶことがでるのがとても便利で安心できます。今回はOneDriveに保存してみることにします。
OneDriveに保存 - OneDriveへのログイン画面が表示されますのでログインすると復元処理がはじまります。ほんの数秒です。最後に下記の画面がでてくれば復元は完了です。(OneDriveへのログイン画面は2回目以後は省略されます)
復元完了です - OneDriveで確認すると復元されたファイルがちゃんと保存されていました。
OneDriveに保存されました このあとファイルを開いてみましたがきちんと復元されていることが確認できました。
- 動画ファイルも復元の手順は全く同じです。動画ファイルの場合、これから復元しようとしている動画のプレビューが4DDiG上でできます。これはなかなか便利です。
4DDiG上でこれから復元しようとしている動画のプレビューができます - ただし無料版では下図のように動画の半分までしかプレビューできません。でも半分まで見ることができればこれが目的のファイルかどうかを確認するには十分ですね。
動画の半分までしかプレビューできない
フォーマットしてしまったUSBメモリやSDカードから、簡単な操作で素早く確実に、しかも無料でファイルが復元できることがわかりました。先ほども紹介しましたが、データの復元率は極めてたかく98%にもなるそうです。
壊れてしまったファイルシステムからもファイルを復元できるか
次にファイルシステムが壊れてしまってWindowsからは読み書きできなくなってしまったUSBメモリからファイルが復元できるか試してみました。結論を先に言うときちんと復元できました。
- USBメモリのフォーマット中にUSBメモリをPCから抜きました。そのためこのUSBメモリは下図のとおりWindowから読み書きできなくなってしまいました。このUSBメモリからのファイルを復元できるか試してみました。
Windowsから読み書きできなくなってしまいました - 復元の手順は先ほどご紹介した流れと全く同じです。画像も動画もあっさりとファイル復元することができました。
問題なくファイル復元できました
Windowsでは読み書きできないUSBメモリやSDカードでも簡単にファイル復元できることがわかりました。
有料版ならできる:クラッシュしたPCからのファイル復元
今回試すことができなかった有料版の機能の一部である「クラッシュしたPCからのファイル復元」について簡単にご紹介します。
この機能はWindowsが何らかの原因で論理的な障害を受けてしまって立ち上がらなくなってしまったPCの内蔵のHDD/SSDからデータを復元することです。個人的には一番欲しい機能ですね。
Windowsが突然ブルースクリーンになって立ち上がらなくなってしまうことはないわけではありません。そんなときこの機能を使えば内部のデータを救出することができます。内部データを救出してしまえば、内蔵HDD/SSDを全フォーマットしてWindowsの再インストールすることができます。
なぜPCはクラッシュするのか、どのようにファイルを救出するのかは下記の公式サイトによくまとまっていますので参照してみてください。
無償版でこの機能を使おうとすると下記のような有償版への登録を促す画面が表示されます。

まとめ:使ってみて感じたTenorshare 4DDiGの良い点
今回4DDiGを試用してみてかなり気に入りました。最後にまとめとしてTenorshare 4DDiGのよかった点をあげておきます。
まずなんといっても、基本機能である「データ復元」が安定していて確実なところです。これが最大の長所です。そしてその操作手順も直感的で簡単でした。Tenorshareのデータによると復元率は98%とのことです。
これもこの製品の大きな長所です。操作が簡単で迷うことはほぼありませんでした。またUIは洗練されていてセンスがよく小気味よく動き、アニメーション風に動く部分も多く使っていて気持ちがよかったです。
つねにその時の操作に応じたHelpが表示されます。またHelp内のリンクをクリックすると公式ページの該当の解説やチュートリアルに導かれるようになっています。とても使いやすいですし安心できました。
製品そのものではありませんが、Tenorshare社の公式ページが充実しているのがとてもよいと感じました。前述のように製品のHelpリンクからすぐ目的のページに到達できますし、センス良く分かりやすくまとまっています。FAQも充実しています。またこちらのページなどは4DDiGだけでなく幅広くPCのトラブルについての話題を解説していて勉強になりました。
https://bit.ly/4ivFHHn
https://bit.ly/4fiS1rC
これは個人の感じ方によるかもしれませんが、アップデートが頻繁にあることは私にとっては安心感につながります。この記事を書くために試用している間にも2回マイナーアップデートがありました。頻繁なアップデートは、開発チームが問題を認識し迅速に対応している証拠だろうと感じます。また、ユーザーフィードバックをこまめに反映し、使いやすさや機能性を向上させるために更新しているんだろうと感じさせてくれました。
最後に
データ復元ソフトは一つ持っておくと安心です。とりあえず無償版をつかってみて容量が足りなくなるほど使ってしまった場合は使う機会が多いわけですから、それから有償版にアップグレードするというやり方がおすすめです。
ここまで長い記事を読んでいただきありがとうございました。あなたのデータ復元ソフトウエア選択の一助になれば幸いです。